インボイス制度とは何なのか?経営者として知っておくべき内容とは!

*プロモーションを含んでいます
知識

こんにちは。飲食店を開業して経営しているジュエルと言います

お店を開業すると、インボイス制度の導入を「する」べきか?「しない」べきか?

判断に迷う方も多いと思います

ハッキリ言って、「厄介な制度が始まったな~!」としか思えません

免税事業者を標的にしたインボイス制度は

免税事業者のみならず、課税事業者にも大きな影響を与える制度です

軽減税率やインボイスなど、事務作業が大変になるのは間違いありません

とは言っても、始まってしまった以上それに従うしかないので

自分のお店には、必要なのか?必要ではないのか?

経営者である「あなた」が判断することになります

メリット・デメリットを知った上で、判断して行きましょう

それでは始めて行きます

  1. インボイス制度とは何なのか?
    1. インボイス制度の基本的な作業
  2. インボイス制度で何が変わるのか?
  3. インボイス制度のメリット・デメリット
    1. インボイス制度のメリット
      1. 消費税の計算が正しくできる
      2. 取引先との取引継続・新規開拓がしやすくなる
      3. 請求書などの作業効率向上・コスト削減ができる
    2. インボイス制度のデメリット
      1. 「免税事業者」だった場合、消費税の納税義務が発生する
      2. 「免税事業者」のままだと、今までの取引が出来なくなる場合もある
        1. 個人相手の場合、インボイス登録するべきか?
      3. 「課税事業者」は、消費税の納税額が増えるケースもある
      4. 経理業務が増える
        1. 消費税の納税・複雑な経理業務
          1. 売上税額の2割を納税額とする方法(2割特例)
          2. 一般課税で申告する方法
          3. 簡易課税を選択する方法
        2. インボイス(適格請求書)の発行の様式の準備・発行業務
        3. インボイス(適格請求書)とそれ以外の請求書の仕訳・会計処理
        4. インボイス(適格請求書)の写しを保存
  4. インボイス制度には、経過処置や特例が設けられている
  5. 適格返還請求書の発行が必要な場合もある
      1. どのような場合、発行義務が生じるのか?
      2. 適格返還請求書を交付しなくても良いケースもある
  6. インボイス(適格請求書)の交付義務が免除される取引
  7. インボイス制度導入でやること
    1. 適格請求書発行事業者の登録申請が必要
    2. インボイス(適格請求書)の発行・控えの保存が必要
    3. 受領したインボイス(適格請求書)の会計処理・保存が必要
    4. 取引先と交渉・通知をする
    5. 消費税の確定申告が必要
  8. まとめ

インボイス制度とは何なのか?

インボイス制度とは、消費税のお話です

2019年10月1日から消費税が10%に引き上げられました

その際、食品などには8%のままで良い「軽減税率」と言う仕組みも導入され

消費税は一律ではなくなりました

ジュエル
ジュエル

税率が一律でなくなった事が、厄介な始まりだよね!

その結果、ミスや不正などが起こりやすくなってしまうので防止策として

正確な「税率」や「税金額」を表記することを、義務付ける制度が必要となり

インボイス制度が導入されることになりました

インボイス制度の基本的な作業

インボイスとは、適格請求書のことを言い

売り手は買い手に対して、「消費税率」や「消費税額」をキチンと表記した

インボイス(適格請求書)の発行をしなければ行けません

買い手は、インボイス(適格請求書)を保存することで

仕入税額控除」を受けることができます

仕入税額控除とは

「商品販売時の消費税」ー「商品仕入時に支払った消費税」=「納税額」

例えば、

「販売商品1,100円(内消費税100円)ー「仕入額220円(内消費税20円)=「納税額80円」

このように、仕入時に支払った消費税額を差し引くことができるのが「仕入税額控除」です

(経過処置や特例もありますので、後ほど詳しく説明します)

インボイス制度は、全員が対象ではなく一定の要件を満たす事業者のみが対象で

それ以外の事業者に対しては義務がありませんし

インボイス(適格請求書)の発行もできません!

一定の要件を満たす事業者は、インボイス(適格請求書)の発行ができ

インボイス(適格請求書)にもとづく税額計算が義務付けられることになります

インボイス制度で何が変わるのか?

事業をしている人(個人事業主・フリーランス・会社経営者など)ほとんどの方と

会社の経理担当者などに、大きく影響を及ぼすことになります

今までは、課税売上高によって消費税の納税義務が生じていました

課税売上高が1,000万円以下の場合

通常「免税事業者」として扱われ消費税の納税義務はありません

課税売上高が1,000万円以上の場合

課税事業者」として扱われ消費税の納税義務が生じます

今までは、課税事業者のみが消費税の納付が義務付けられていました

インボイス制度で、今まで消費税の納税義務がなかった「免税事業者」も

消費税の納税義務が生じる可能性が出て来ます!

先ほどの一定の要件を満たす事業者とは、課税事業者のことを指します

もともと課税事業者の場合、消費税の納税義務が元々あったので

「納税する」と言う点では変わらないのですが

「事務作業の増加」と「取引先の変更」など影響が出て来ます

問題は「免税事業者」で、大きな影響を受けます!

インボイス(適格請求書)を発行できるようにするには

インボイス登録をして「課税事業者」となり、消費税を納付することになります!

課税売上高1,000万円未満でも、消費税を納税すると言う決断は相当苦しい決断になるでしょう

今まで消費税を払わなくて良いことが前提で

価格設定などをして来ているケースもあるでしょうから

経営が相当厳しくなることは間違いありません!

インボイス登録をしないと言う選択肢もありますが、B to B(企業間取引)の場合

取引先から取引を止められてしまう恐れもあるので

仕方なくインボイス登録をするケースが殆んどではないでしょうか!

自分のお店は、B to C(個人消費者)なので関係ないと思う方も多いと思いますが

業種によっては、影響が出て来るようになるでしょう

サラリーマンなどが接待や打ち合わせなどで利用するようなお店では

経費として利用するので、そこで掛かる消費税が仕入課税控除ができないのであれば

今後利用しないケースも出てくることになり、影響は徐々に実感することになるでしょう!

大抵は、企業の経理部などから「インボイス発行しないお店では経費扱いできません!」

などとお達しが出ているのだと思います

そうなると、インボイス発行しているお店を利用することになってしまい

売上が落ち込むことにも繋がります

インボイス制度のメリット・デメリット

現在「課税事業者」の方は、躊躇することなくインボイス登録をしてください!

現在「免税事業者」の方は、影響が大きいケースもあります

インボイス制度のメリット・デメリットをしっかり理解した上で

検討することをお勧めいたします

インボイス制度のメリット

  • 消費税の計算が正しくできる
  • 取引先との取引継続・新規開拓がしやすくなる
  • 請求書などの作業効率向上・コスト削減ができる

このようなメリットが考えられます

消費税の計算が正しくできる

インボイス(適格請求書)が発行されると

「消費税率ごとの消費税」「商品ごとの消費税」などが明記されるので

より正確な消費税を知ることができるので

正確な税額計算ができ、正しい申告ができることに繋がります

インボイス制度導入の本来の目的でもあります

取引先との取引継続・新規開拓がしやすくなる

先ほども少し書きましたが、B to B(企業間取引)で

今まで「免税事業者」として商品を販売していた場合

インボイス発行ができないのなら、仕入税額控除ができないので

「取引できません」とか「消費税分安くしてほしい」

などと、今までと同じように取引ができなくなることもあります

インボイス発行ができれば、仕入税額控除が受けられるので

今まで通りの取引が継続できます

更に新規開拓の際も、インボイス発行できることで取引先が新たに増える可能性もあります

但し、買い手が「免税事業者」の場合は大きな影響はありません!

請求書などの作業効率向上・コスト削減ができる

今まで請求書などを、紙に印刷して発送していた方も多いと思います

電子インボイスを発行しメールなどで送れば、紙代・インク代・送料・手間などが削減できます

電子インボイスとは、電子データとして交付されるインボイス(適格請求書)のことです

電子インボイスを貰う側も、手入力しなくて済み

自動取り込み機能などが可能な会計ソフトであれば

尚、楽に処理ができるので助かるケースもあります

電子データの保存も電子的に行えるので

「書類の保管場所」や「ファイリング」などの作業も必要なくなり、作業効率が向上します

インボイス制度のデメリット

  • 「免税事業者」だった場合、消費税の納税義務が発生する
  • 「免税事業者」のままだと、今までの取引が出来なくなる場合もある
  • 「課税事業者」は、消費税の納税額が増えるケースもある
  • 経理業務が増える

「免税事業者」だった場合、消費税の納税義務が発生する

「免税事業者」がインボイス登録をすると、「課税事業者」となるため納税義務が課せられます

インボイス(適格請求書)の発行ができるのは、適格請求書発行事業者のみで

それ以外の事業者は発行できません

適格請求書発行事業者になるためには、「課税事業者」である必要があり

「免税事業者」は「課税事業者」への切り替えを行わなければ行けません

その為今まで「免税事業者」だった場合

インボイス登録で消費税の納税義務が発生するので負担は大きくなります

また、現在「課税事業者」の場合でも

「課税事業者」は、忘れずにインボイス登録をしましょう!

「免税事業者」のままだと、今までの取引が出来なくなる場合もある

「免税事業者」のままだと、「仕入税額控除」が出来なくなり

取引先の企業やお店側が、多く消費税を支払わなければ成らなくなるので

敬遠されることにも成りかねません!

場合によっては、「取引中止」「消費税分の値下げ」などを要求してくるケースもあります

仕入税額控除とは

「商品販売時の消費税」ー「商品仕入時に支払った消費税」=「納税額」

仕入税額控除が出来ない場合

但し、インボイス制度には経過処置や特例が設けられていて

突然このような厳しい対応を迫られている訳ではありません!

詳しくは後ほど解説します

個人相手の場合、インボイス登録するべきか?

個人相手のお店でも、業種によってはインボイス登録をしておいた方が良いケースもあります!

「打ち合わせ」「接待」などで利用するお客様が多いような場合

インボイス発行をしていないと、違うお店に行ってしまうケースも出て来ます!

ジュエル
ジュエル

「領収証ください」って言われるのは、経費にするためだよね!

良く言われる場合は、インボイス登録しておいた方が良いかもね

検討の余地は有りそう!!

会社の経理担当などから「インボイス発行していない領収証は経費に出来ません!」

などと言われているのでしょう

経費にならないと、自腹になってしまうので

インボイス発行していないお店には、行かなくなってしまうでしょうね!

自分のお店が、どのようなお客様が多いのか?良く考えてみましょう!

逆に領収証は、殆んど発行しないのであればインボイス登録しなくても良いかもしれません

「免税事業者」の場合、消費税を納付するのかしないのかは大きな問題です

よくよく考えて見ましょう!

「課税事業者」は、消費税の納税額が増えるケースもある

「課税事業者」が「免税事業者」と取引を継続する場合

「仕入税額控除」が出来なくなるので、消費税の納付額が多くなります!

仕入税額控除とは

「商品販売時の消費税」ー「商品仕入時に支払った消費税」=「納税額」

仕入税額控除が出来ない場合

但し、インボイス制度には経過処置や特例が設けられていて

突然このような厳しい対応を迫られている訳ではありません!

詳しくは後ほど解説します

経理業務が増える

今まで「免税事業者」だった方が、インボイス登録をすることで「課税事業者」となり

「適格請求書発行事業者」として業務をこなすことになります!

  • 消費税の納税・複雑な経理業務
  • インボイス(適格請求書)の発行の様式の準備・発行業務
  • インボイス(適格請求書)とそれ以外の請求書の仕訳・会計処理
  • インボイス(適格請求書)の写しを保存

など、今までやっていない経理業務が増えることになります

消費税の納税・複雑な経理業務

「免税事業者」が「適格請求書発行事業者」になった場合、消費税の申告で取れる3つの方法

  • 売上税額の2割を納税額とする方法(2割特例)
  • 一般課税で申告する方法
  • 簡易課税を選択する方法
売上税額の2割を納税額とする方法(2割特例)

事務負担も少なく、計算も簡単にでき通常よりも納税額が少なくて済むのが特徴です!

「売上税額の2割を納税額とする」方法で、

インボイス制度の導入にあたり「免税事業者であった方」への支援策として導入された方法です

「売上時に受け取った消費税の合計」 x 20% =「納税額」

とても簡単に計算が出来るので、経理負担も少なくて済みます!

支払時のインボイス(適格請求書)の保存や「仕入税額控除」などの計算も必要ないので

よほどの事がない限り、「2割特例」で納税する方が良いでしょう!

「2割特例」は、対象や期間があるので覚えて置きましょう

  • 免税事業者から「適格請求書発行事業者」になった者                  (2年前の課税売上が1,000万円以下等の要件を満たす者)
  • 期間は令和5年10月1日~令和8年9月30日を含む課税期間まで              (個人事業者は令和8年度分の申告まで)
一般課税で申告する方法

確定申告における消費税の申告には、「2割特例」以外に「一般課税」「簡易課税」の2種類があります

一般課税は、「本則課税」や「原則課税」と記載されることもありますが内容は一緒です!

「課税売上の消費税額」-「仕入・経費に支払った消費税額(仕入税額控除)」=「納税額」

事業にかかる正確な消費税額が、把握・納税できることはメリットです

その反面、他の方法に比べると納税額が多くなるケースがあり

消費税の申告書類の作成が難しく、帳簿作成の負担が圧倒的に大きいのがデメリットです!

簡易課税を選択する方法

簡易課税は、「一般課税」よりも簡単な方法で消費税の申告ができます

ただし、誰でも利用できるわけではなく要件を満たした人しか利用できません!

  • 2年前の課税売上高が5,000万円以下であること
  • 納税地の税務署に「消費税簡易課税制度選択届出書」を課税期間の初日前日までに提出  (個人事業主の場合、課税期間1/1~12/31のため前年の12/31が〆切り)
  • 原則2年間は変更できない
  • 課税売上高が5,000万円を超えた場合、その期間の適応はできない
  • 簡易課税をやめる場合、「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」の提出が必要         (課税期間の初日前日までに提出)
  • 消費税の納税額が増えるケースがある

簡易課税は、「仕入・経費に支払った消費税」を業種ごとに定められた「みなし仕入率」によって割り出す方法です

「一般課税」よりもザックリした計算方法なので、負担が軽減できるのはメリットです!

「課税売上高にかかる消費税」ー「課税売上高にかかる消費税xみなし仕入率」=「納税額」

「みなし仕入率」は、売上げた事業区分によって異なります

事業区分みなし仕入率事業内容
第1種事業90%卸売業
第2種事業80%小売業
第3種事業70%農業・林業・漁業・鉱業・建設業・電気業・ガス業・熱供給業・水道業など
第4種事業60%第1種事業・第2種事業・第3種事業・第5種事業および第6種事業以外の事業。例えば飲食店業など
第5種事業50%運輸通信業・金融業・保険業・サービス業(飲食店業を除く)など
第6種事業40%不動産業

事業区分が複数存在している事業の場合

それぞれの事業区分で「みなし仕入率」の計算をした方が、納税額が少なくなるケースが多いです

例えば、美容室の場合

  • カットなどの施術は「サービス業」 第5種事業 50%
  • シャンプーなどの販売は「小売業」 第2種事業 80%

サービス業で受け取った消費税が「300万円」、小売業で受け取った消費税が「150万円」の場合

サービス業 300万円ー(300万円x50%)=150万円

小売業   150万円ー(150万円x80%)=30万円

収めるべき消費税額 150万円+30万円=180万円

事業区分を分けずに計算することもでき、その際は「みなし仕入率」の最も低い掛け率で計算します

受け取った消費税額の合計(300万円+150万円)-(450万円x50%)=225万円

収まるべき消費税額 225万円

このように、事業区分を分けて「みなし仕入率」を計算した方が納税額を抑えることが出来ます

少し手間にはなりますが、自分の事業に当てはめて見て

第1種事業の場合は、「2割特例」より納税額が少なくなる傾向にあります

それ以外の事業は、「2割特例」より納税額が多くなりますが

「一般課税」より少ない傾向にあります

ただし、赤字の場合大規模な設備投資などをした場合は

「一般課税」の方が納税額が少なくなることもありますので慎重な判断を心がけましょう

インボイス(適格請求書)の発行の様式の準備・発行業務

今まで免税事業者だった事業者が、インボイス(適格請求書)登録を行い

「適格請求書発行事業者」になると、今まで通りの取引ができる反面

経理業務の仕事が増えることになります!

まず、インボイス登録の準備を行い申請書類の提出を行わなければ成りません!

「適格請求書発行事業者」になると、必要な項目を記載するために

インボイス(適格請求書)に合った所定の様式を準備しておくことも必要に成ります

その様式を基に、インボイス(適格請求書)の発行を行う事になります

インボイス(適格請求書)とそれ以外の請求書の仕訳・会計処理

どのように消費税の申告をするのかにも寄りますが

  • インボイス(適格請求書)
  • インボイス(適格請求書)ではない請求書

に分けて、会計処理をしなければ行けません

いちいち請求書を分けなければ行けない業務負担

インボイス(適格請求書)発行事業者かどうかで税区分を変えなければ行けない業務負担が発生します

更に、インボイス(適格請求書)発行事業者ではない事業者に発注すると

支払った消費税分損をすることになる可能性があります(税負担増)

ジュエル
ジュエル

明らかに経理の負担は大きくなりそう~

課税売上高にかかる消費税額が分かれば良いので

「一般課税」のような多くの負担は軽減できるのはメリットです!

更に、支払い先がインボイス(適格請求書)かどうか確認する必要がないので

発注先をインボイス(適格請求書)発行事業者かどうか気にせず取引が出来るのもメリットです

インボイス(適格請求書)の写しを保存

インボイス(適格請求書)の受領・保存が、「仕入税額控除」の条件でもあるので必須となります

「2割特例」「簡易課税」「一般課税」の関係なく、交付した写しを7年間保存義務があります

写しと言っても、交付したインボイス(適格請求書)と同じ物でなくても良く

インボイス(適格請求書)の記載事項の確認ができれば問題ありません

例えば

レジのジャーナルや明細票などのような

インボイス(適格請求書)の様式ではないものであっても

記載事項が確認できれば問題ありません!

  • 紙に出力して保存する
  • 電子データのまま保存する

のどちらかを選択して保存することになります!

電子データを保存する際は

電子帳簿保存法に則った形で保存する必要がありますので注意が必要です!

インボイス制度には、経過処置や特例が設けられている

インボイス制度には、「仕入税額控除」の経過処置が設けられています

インボイス(適格請求書)の発行ができない免税事業者からの仕入において

インボイス制度開始より6年間は「仕入税額控除」ができる期間を指します!

但し、「仕入税額控除」ができる割合が期間によって変わるので確認しておきましょう

  • 2023年10月1日~2026年9月30日 80%の仕入税額控除ができる
  • 2026年10月1日~2029年9月30日 50%の仕入税額控除ができる

免税事業者がインボイス登録をして、課税事業者になった場合に利用できる制度です!

課税売上高にかかる消費税の2割を、納税すれば良いという制度です

消費税の納税金額を減らせるうえに

申告税額の計算など経理負担を軽減できるメリットがあります!

適用期間

  • 2023年10月1日~2026年9月30日
  • 個人事業主は2023年度分~2026年度分(計4回)

事前の届出は必要ありません!

一定規模以下の事業者に対する事務処理の軽減処置として設けられた制度です!

税込1万円未満の課税仕入れについて、要件を満たす帳簿の記帳保存のみで税額控除を認める特例です

対象者

  • 前々事業年度の課税売上高1億円以下
  • 前事業年度の上半期の課税売上高5,000万円以下

適用期間

2023年10月1日~2029年9月30日

適格返還請求書の発行が必要な場合もある

適格請求書発行事業者が「返金」「値引き」に応じた際に発行する書類のことです

ジュエル
ジュエル

「返還インボイス」と言われることもあるよ!

適格返還請求書は、課税事業者との取引を行った場合のみ発行する必要があります!

どのような場合、発行義務が生じるのか?

  • 商品の返品を受けた
  • 商品を値引きした
  • 販売奨励金を支払った

などが考えられます

売り手が買い手に対して

「金銭を返金」又は「それに類する行為」が生じた場合に発行する必要が生じます

適格返還請求書は、「売り手側」も「買い手側」も

7年間の保存が必要で「仕入税額控除」をするには保存は必須条件になります!

適格返還請求書を交付しなくても良いケースもある

適格返還請求書は、1万円未満の場合は交付義務が免除されます!

例えば、手数料分を減額して支払うような少額の場合は

適格返還請求書の交付は必要ありません

インボイス(適格請求書)の交付義務が免除される取引

インボイス(適格請求書)の交付義務が免除されている取引は

「適格返還請求書」も同様に交付義務が免除されています!

  • 3万円未満の公共交通機関の運賃
  • 3万円未満の自動販売機・自動サービス機での商品の販売
  • 卸売市場での生鮮食品などの販売(一定の要件を満たすもの)
  • 郵便ポストに投函された郵便物
  • 農業・漁業・林業などの組合に委託して行う農林水産物の販売(一定の要件を満たすもの)

インボイス制度導入でやること

インボイス制度の導入するに当たって、何をしなければならないのかを再確認して置きましょう!

適格請求書発行事業者の登録申請が必要

インボイス(適格請求書)を発行するには

「適格請求書発行事業者」の登録をする必要があります!

登録方法は、「e-Tax」「書面提出」のどちらかで行えます

  • PC・スマートフォンで申請が完結できます
  • 事前にマイナンバーカード等の「電子証明書」の準備が必要です
  • 確定申告時に使用している「利用者識別番号」等の準備が必要です
  • 国税庁HPから、登録申請書類をダウンロードし必要事項を記入する
  • 最寄の税務署で、登録申請書類を入手し必要事項を記入する
  • 登録申請書類を記入後、郵送にてインボイス登録センターに提出する            (都道府県によって異なる)

登録申請から完了まで、約1ヶ月程かかります

登録が完了すると、登録番号が発行され通知・公表されます

登録通知書が交付(書面・電子データ)され

登録番号が分かりますので、取引先などに通知しましょう!

インボイス(適格請求書)の発行・控えの保存が必要

適格請求書発行事業者は、インボイス(適格請求書)の発行義務が生じます!

また、インボイス(適格請求書)を発行した場合

控えを保存する必要がありますの忘れないように気を付けましょう

受領したインボイス(適格請求書)の会計処理・保存が必要

受領したインボイス(適格請求書)は、会計処理を行い

他の書類と同様に、7年間の保存義務があります!

受領したインボイス(適格請求書)が、電子データだった場合

電子データでの保存が義務付けられています(2024年1月より完全義務化)

取引先と交渉・通知をする

取引先が「課税事業者」の場合

お互いの登録番号の通知・確認・発行方法など事前に確認しておきましょう!

自分が買い手の場合

売り手が「課税事業者」にならない場合は、「仕入税額控除」が受けられず税負担増のため

価格交渉をお願いして見ましょう(一般課税のみ)

一般課税以外は、「仕入税額控除」がそもそも必要ないので価格交渉は必要ありません!

消費税の確定申告が必要

適格請求書発行事業者は、課税事業者となるので消費税の申告・納付が義務付けられます!

今まで免税事業者だった方は、やったことがない消費税の会計処理などを頑張ってやることになります

消費税の納付の計算方法は、「2割特例」「簡易課税」「一般課税」によって

必要な書類や対応方法が異なりますので事前に準備して置きましょう

納税額が少なく済み、計算方法が比較的簡単なのがオススメポイントです

今は、会計ソフトの進化が凄く

とても便利で使いやすいように改良されています

まだ会計ソフトを導入していない方は

この機会に使いやすい会計ソフトの導入を検討するのも良いと思います

早めに準備して置きましょう!

まとめ

インボイス制度の理解を深めたことで

自分の事業にインボイス登録が、必要なのか良く考えて見ましょう!

インボイス登録をすると、「課税事業者」となり消費税の納税義務が生じます

「消費税の納付分」収入が減ることになるので免税事業者にとっては切実な問題です

免税事業者の場合、消費税の納付がないことが前提で価格設定しているケースもあります!

B to B(企業間取引)や B to C(個人消費者)の事業なのか?

それぞれどのような影響が考えられるのか?

事前に考えておく必要があります!

売上が大きく変わりそうであれば、インボイス登録を検討しましょう

B to B(企業間取引)の場合

相手側の企業規模や「一般課税」処理なのか「簡易課税」処理なのか

によっても必要か?必要ではないのか?が変わって来るケースもありますので

事前に確認しておくことも必要です!

6年間は「経過処置」が設けられていますので

様子を見ながら検討するのもありだと思います!(相手次第)

下請けいじめのようなことも世の中には存在しますので

下請法などの知識を高めておくことで、お店や会社を守ることにも繋がります

一度は確認しておきましょう!

税理士紹介センター

タイトルとURLをコピーしました